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千葉県

令和8年8月千葉豪雨から86日、浸水した家財の運び出し方と泥・カビの扱い

災害 千葉県 約6分で読めます
浸水の後の住宅の玄関先で、ホースで泥を洗い流し、濡れた家財を運び出している様子
※写真はイメージです

この記事のポイント

  • 再崩落の恐れがある場所には近づかず、安全確認を最優先
  • 運び出しは2人以上で、土砂と家財を分けて仕分ける
  • 処分方法と支援制度は、市町村の公式情報で確認する

令和8年8月千葉豪雨の発生(2026年8月13日〜14日)から86日が経ちました。それでも、浸水した家財をまだ運び出せていない、または一度片付けたのにカビが戻ってきた、という方は少なくないと思います。13年以上、片付けの現場に立ってきた立場から、浸水家財の運び出しの段取りをまとめます。

発災から86日、いま残っている浸水家財の状態

千葉県の資料(令和8年8月15日17時00分発表の第7報)では、床上浸水597棟、住家全壊1棟、半壊23棟、一部損壊49棟とされています。被害が大きい市町村として千葉市、佐倉市、茂原市、市川市が挙げられています。出典:千葉県災害情報(第7報)

日本テレビ(2026年11月5日付)によると、同日時点で千葉の一部に警報級の大雨の可能性が伝えられ、すでに2度浸水被害を受けた方が「すごく不安」と話していました。出典:日本テレビ。時間がたった今も、片付けの途中で次の雨を迎える方がいます。

86日が過ぎていれば、泥は固まり、木材や布はカビが進んでいる可能性が高くなります。急がず、ただし安全を確かめながら、順番に進めましょう。

土砂災害を伴った現場で、最初に確認すること

この災害では、千葉県の広い範囲にレベル5の土砂災害特別警報が出されました(出典:気象庁)。さらに11月4日にはレベル4の土砂災害警戒情報が発表され、11月5日に全警戒解除となっています(出典:気象庁 補足情報、気象庁 全警戒解除)。補足情報では、崖の近くなど土砂災害が起きやすい地区の方は早めの避難を心がけ、市町村の避難指示に注意するよう示されています。

土砂の再崩落の危険がある場所には近づかない。裏の斜面や擁壁にひび・湧水・傾きがある、庭に土砂が積もったままの崖下の部屋がある、といった場合は、家財の運び出しより安全確保が先です。雨が降る日は作業を止めてください。

  • 裏の斜面・擁壁に新しい亀裂や崩れがないか(遠くから目で見るだけにする)
  • 天気予報と、市町村の避難情報を作業前に確認した
  • ブレーカーを切り、濡れた配線や家電に触れていない
  • 長靴(底が厚いもの)、手袋、マスク、ゴーグルを用意した
  • 作業は2人以上で行い、斜面側に背を向けて作業しない
浸水の後の住宅の玄関先で、ホースで泥を洗い流し、濡れた家財を運び出している様子
※写真はイメージです

運び出しの手順:現場で実際にやっている順番

  1. 状況を記録する。動かす前に、浸水の跡や壊れた家財を部屋ごとに写真で撮ります。支援制度の手続きで必要になる場合があるため、必要書類は市町村に確認してください。
  2. 通路を確保する。玄関から屋外までの動線に落ちている物を先に片づけ、滑りにくい状態にします。
  3. 軽い物から出す。衣類、紙類、小物などを袋や箱に分けます。濡れた紙や布は想像以上に重く、袋が破れやすいので、袋は二重にして半分程度までしか入れません。
  4. 大型で重い物は後回しにする。濡れたタンスや畳、ソファは乾いた状態の何倍も重くなります。必ず2人以上で、引き出しや棚板は外してから運び、階段では下側の人が支える形にします。
  5. 床下・壁際の泥を出す。家財を出し終えてから泥をかき出します。泥は水を含むと重いので、土のう袋に少量ずつ入れます。
  6. 換気して乾かす。窓を開け、扇風機などで風を通します。乾く前に床材や壁を閉じ込めるとカビの原因になります。

無理に一度で終わらせようとせず、半日ごとに区切って休憩を入れてください。腰を痛める方が最も多いのは、重い濡れ物を一人で持ち上げる場面です。

土砂と家財を分ける:仕分けの考え方

土砂災害の現場では、土砂、がれき、家財が混ざりがちです。処分の受け入れ区分は市町村ごとに違うため、まず分けておくことが後の手間を減らします。

種類扱いの目安
土砂・泥家財と混ぜず、土のう袋などにまとめて別置き。出し方は市町村に確認
濡れた畳・布団・ソファ水を含むと非常に重い。ビニールで包み、他の物と分けて搬出
家電(冷蔵庫・洗濯機など)浸水後は通電しない。品目ごとの回収方法は販売店や市町村に確認
木製家具・タンス引き出しを外し、中身を出してから分解または搬出
灯油・ガスボンベ・バッテリー他のごみと混ぜない。回収方法は市町村の案内を確認

洗えば使える物と、ヘドロが染み込んで戻せない物の線引きは、素材で判断します。金属やガラス、陶器は洗って使える場合がありますが、畳、断熱材、布団、本類は泥水を吸うと元に戻りにくく、カビも進みます。

カビが出ている場合の注意

発災から約3か月経つと、押し入れの奥や壁際の家具の裏にカビが広がっていることがあります。作業時はマスク(粉じん対応のもの)、ゴーグル、手袋を着け、カビの生えた物を室内で振り払わないでください。胞子が舞います。ビニール袋に入れて口を縛ってから運び出します。体調が悪くなったら作業を中断し、医療機関に相談してください。

公的な支援と、数字の見方

長南町は「被災者生活再建支援制度のご案内」を、令和8年8月千葉豪雨から台風第25号までの一連の災害を対象として掲載しています。長南町の案内で内容を確認できます。お住まいの市町村にも、同様の案内がないか確認してください。

事業者の方向けには、鎌ケ谷市が小規模事業者向けの補助金(被災小規模事業者再開支援事業)を案内しています(鎌ケ谷市)。八街市の案内では、補助対象経費に「設備廃棄費」があり、施設の修繕等と併せて実施するものに限るとされています(八街市)。また、白子町は千葉県被災小規模事業者再建支援事業を案内しています(白子町)。廃棄だけを先に行うと対象外になる可能性があるため、処分の前に窓口で確認してください。

数字の見方にも注意が必要です。千葉日報(2026年11月6日付)によると、同日時点で大雨による住宅被害は3439棟と伝えられていますが、これは台風第25号を含む報道です。一方、千葉県の公式資料は令和8年8月15日時点の令和8年8月千葉豪雨の数字で、時点も対象も異なります。数字が違って見えても矛盾とは限りません。最新の状況は、県や市町村の公式情報で確認してください。

それでは対応しにくい場合の選択肢

自治体の収集や、販売店の引取りを使っても、量が多い、2階から大型家具を下ろせない、泥や土砂が混ざっていて自力では難しい、という場合があります。そのときは、不用品回収・片付けの事業者に相談する方法もあります。依頼前に、作業範囲(運び出しのみか分別まで含むか)と、処分先の扱いを確認しておくと安心です。

よくある質問

土砂が残る家で、家財の運び出しはいつ始めてよいですか?
崖や擁壁に崩れ・亀裂がなく、市町村の避難情報が出ていないことを確認してからにしてください。雨の日は中止し、不安があれば自治体に相談しましょう。
泥と濡れた家財は一緒に出してもよいですか?
混ぜずに分けて出してください。土砂・泥と家財では扱いが異なる場合があります。出し方は市町村の公式情報で確認してください。
事業用の設備を処分する前に気をつけることは?
八街市の案内では、設備廃棄費は施設の修繕等と併せて実施するものに限るとされています。処分前に市町村や町の窓口で補助の条件を確認してください。

情報取得日:2026年11月7日 00:31。最新情報は公式発表をご確認ください。

自治体の収集や販売店の引取りで対応しにくい時は

運び出しが難しい大型家具や、まとめて片付けたい不用品のご相談を受け付けています。

相談する(30秒・かんたん入力) 050-7562-1266

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