令和8年8月千葉豪雨のあと、買い替え前に進める浸水家財の整理と泥・カビの扱い

この記事のポイント
- 買い替えの前に、浸水家財を3つに仕分けて保留箱を作る
- 土砂崩れの危険がある斜面には近づかず、土砂と家財を分ける
- 処分や補助は自治体の案内を先に確認してから進める
令和8年8月千葉豪雨から87日がたちました。床上浸水や土砂の流入があった家では、「新しい家電や家具を買う前に、何を残して何を手放すか」を決める段階にきている方も多いと思います。この記事では、13年以上片付けの現場に関わってきた立場から、買い替え前の家財整理の進め方を、泥・カビの扱いを中心にまとめます。
要点:買い替えを決める前に、家財を「使える・使えない・判断保留」に分け、処分は自治体の案内を先に確認します。
令和8年8月千葉豪雨の被害と、今の状況
千葉県の発表(令和8年8月15日17時00分の第7報)では、住家全壊1棟、半壊23棟、一部損壊49棟、床上浸水597棟とされています。出典:千葉県の被害状況(第7報)。気象庁の資料では、床下浸水1,234棟(時点不明)、千葉県の広い範囲にレベル5の土砂災害特別警報が出たとされています(気象庁)。
千葉日報によると、11月6日時点で、台風25号を含む大雨の住宅被害は3439棟と報じられています。これは8月の豪雨単独の数字ではなく、集計の対象や時点が異なるため、数字の比較はせず、最新の公式情報を確認してください。
11月5日の日本テレビの報道では、警報級の大雨の可能性があるなかで、2度浸水被害を受けた方が「すごく不安」と話していました(日本テレビ)。復旧の途中に再び雨が降る不安のなか、整理を進めている方が多いと思われます。
まず確認する場所の安全:土砂の再崩落に注意
今回の豪雨では土砂災害が大きな特徴でした。気象庁は11月4日に千葉県へ土砂災害警戒情報(レベル4相当)を出し、同日夜に全警戒を解除しています。雨が降れば、斜面が緩んでいる場所は再び危険になりえます。
注意:崖や斜面の近く、土砂が堆積している場所には近づかないでください。雨が強いとき、警戒情報が出ているときは作業を中止します。避難指示など市町村の情報を優先してください。
- 作業前に当日と翌日の雨の予報を確認した
- 斜面側の窓や勝手口に近づかない作業計画にした
- 家の中の土砂と家財を、混ぜずに分ける場所を決めた
- 1人で作業せず、連絡手段を持っている

浸水した家財を仕分ける手順
- 撮影する:動かす前に、被害の状況と家財を写真に残します。罹災証明や保険の相談で必要になることがあります。
- 土砂と家財を分ける:床の泥をすくい出す作業と、家財の運び出しは別に進めます。土砂の上に家財を積むと、重さで傷み、後で分別できなくなります。
- 3つに分ける:「洗って使えそう」「処分する」「判断保留」に分けます。保留箱を作ると、焦って捨てずにすみます。
- 運び出す:水を吸った畳、布団、木製家具は見た目より大幅に重くなります。2人以上で、滑りにくい靴と手袋を着けて運びます。
- 仮置きする:自治体が指定する置き方や場所があるか確認してから出します。
家財の種類ごとの判断の目安
| 種類 | 判断の考え方 |
|---|---|
| 冷蔵庫・洗濯機・エアコン | 浸水した電化製品は通電しません。内部に水や泥が入っていることがあるため、使用可否は販売店やメーカーに確認します。 |
| 布団・マットレス・ソファ | 内部まで水を含むとカビが残りやすく、処分を考える対象です。 |
| タンス・本棚 | 合板は膨らみ、戸が閉まらなくなることがあります。無垢材は乾燥で使える場合もあります。 |
| 食器・金属製品 | 洗浄して使えることが多いですが、食品に触れる物は慎重に判断します。 |
| 衣類・書類 | 思い出の品や重要書類は保留箱へ。無理に自分で広げず、相談先を探します。 |
泥とカビの扱い
泥は乾くと粉じんになります。乾く前に取り除くのが基本ですが、マスク、ゴーグル、ゴム手袋、長袖を着けて作業してください。カビは、見える部分だけでなく壁の内側や床下に残ることがあります。表面を拭いただけで家具を新しく入れると、すぐ傷むことがあるため、床や壁がよく乾いてから買い替えるのが現場での実感です。
ポイント:買い替えは「家が乾いてから」。新品を先に入れると、湿気やカビで再び傷むことがあります。
処分と支援制度は、自治体の情報を先に
災害ごみの出し方、仮置き場、収集日は自治体ごとに異なります。まずお住まいの市町村の公式案内を確認してください。長南町は、令和8年8月千葉豪雨から台風第25号までの一連の災害について、被災者生活再建支援制度を案内しています(長南町)。
事業を営む方向けには、鎌ケ谷市が被災小規模事業者向けの補助金(鎌ケ谷市)、白子町が千葉県被災小規模事業者再建支援事業(白子町)を案内しています。八街市の案内では、補助対象経費のひとつに設備廃棄費があり、「施設の修繕等と併せて」実施するものに限るとされています(八街市)。廃棄だけを先に進めると対象外になる可能性があるため、処分の前に窓口へ確認してください。
家電は、新品購入時に販売店が古い物を引き取る場合があります。購入先に確認しておくと、運び出しの手間を減らせます。
それでは対応しにくい場合の選択肢
大型家具が階段や狭い廊下にあって運べない、高齢で重い物を扱えない、自治体の収集日までに置き場所がない、といった場合は、不用品回収業者に相談する方法もあります。依頼する場合も、先に自治体の案内を確認し、罹災証明などに必要な写真を撮ってから進めてください。
よくある質問
- 浸水した家電は乾かせば使えますか。
- 通電は避けてください。内部に水や泥が残ることがあります。使用の可否は販売店やメーカーに確認し、買い替え時の引取りも相談してください。
- 災害ごみはいつ、どこに出せばよいですか。
- 自治体ごとに収集日や仮置き場が異なります。お住まいの市町村の公式案内を確認し、案内に沿って分別して出してください。
- 事業用設備の処分に補助は使えますか。
- 八街市の案内では、設備廃棄費は施設の修繕等と併せて実施するものに限るとされています。処分前に各市町の窓口へ確認してください。
出典
情報取得日:2026年11月7日 00:31。最新情報は公式発表をご確認ください。


